国外で日本語教師として働いている方へのアンケート 
3期生 村岡ちしほさん



1)日本度教員養成課程を受講しようと思われたきっかけは何ですか。
 日本語に興味があったのと、資格が取れるならとってみようという軽い気持ちからでした。

2)日本語教育実習の中で一番印象に残っている事は何ですか。
 模擬授業の準備で、延々と同級生たちと文法や導入方法について悩んだことでしょうか。

3)日本語教員養成課程で一番印象に残っていることは何ですか。
 実は海外の教育実習より、日本での日本語教育課程での授業(古別府先生や野口先生の授業など)で、新しく学んだ様々なことのほうが印象に残っています。
 
4)在学中の勉強が今どのように生かされていると思いますか。
 教科書分析や、どうやって授業を組み立て、導入していくかという基本的なことが、結局後々まで役にたっているように思います。

5)在学中にやっておけばよかったと思うことはありますか。また、それは何ですか。
 特にありませんが、もっと学生生活を楽しんでおけばよかったと思います。充分楽しかったですが、寝る間も惜しんで遊んで、そしてもっと勉強しておけばよかったと思います。よく寝てた学生時代でしたので。

6)日本語教師として働き始めて何年目になりますか。
 アシスタントとして1年。日本語教師として8年です。

7)現在どのようなところで教えていますか。
 シンガポールにある、NGEE ANN POLYTECHNIC (ニーアンポリテクニック)という学校です。日本で言うと高専のようなところで、ここを終えて大学に行くこともできます。

8)週に何コマ程教えていますか。
 クラスは6クラスで、時間数は20時間です。
 
9)対象はどのような人で、また1クラスの人数はどのくらいですか。
 主に、十代後半(16−19歳)のシンガポール人です。1クラスは20〜25人ぐらいです。

10)教材は何を使用していますか。また、具体的な教え方なども簡単に教えてください。
 最初の学期は、オリジナル教材で、その後『みんなの日本語1』に移ります。
 目標としては直接法ですが、英語という媒介語があるので、レベルが下のクラスでは英語を交えて説明することも多々あります。

11)待遇について教えていただけますか。
 生活に困らない程度で、年に1度は日本に帰れるぐらいはいただいています。

12)現在教えていて一番難しく感じることは何ですか。
 どうやれば学生に日本語をもっと勉強するモチベーションを与えられるか、というところが難しいと思います。

13)現在教えていて一番やりがいのあることは何ですか。
 学生に楽しく日本語を勉強してもらうように努力することしょうか。
 
14)日本語教師になって良かったと思うことや、苦労したことなど、なんでもいいので教えてください。
 学生が日本語だけでコミュニケーションをとれるようになったり、日本語を卒業しても勉強し続けてくれるのをみると、日本語教師になってよかったなあと思います。
 苦労ではないのですが、困ったことは、海外でずっと暮らしているのと、日常生活で学生に合わせた簡単な日本語を多用しているので、自分の日本語能力が下がっていることに危機を感じます。英語も下手、日本語も下手という中途半端な人間になりそうで怖いです。

15)日本語教師としての理想と現状に差はありますか。また、それは何ですか。
 課外授業としての日本語クラスでは、あまりありません。私の理想は日本語を勉強したいと思う学生に、学生が満足する充分な授業を与えるということです。幸運なことに、大体の学生は日本語を勉強したくて日本語のクラスをとっています。みんなが満足する充分な授業を与えられているかというと、やはり疑問はありますが、、、(私の能力の問題で)。
 選択科目の授業では、成績分布が学校から厳しく言い渡されるので、楽しい授業というよりは日本での語学の授業のようになってしまう点と、
 純粋に日本語を学ぶというよりは、大学進学への内部成績でよい点をとるために日本語を取る学生や、日本語なら簡単に合格できるだろうというような理由でクラスをとる学生が多々おり、そのような学生に対して教えるのは理想とは離れています。
 
16)これから目指していきたいと思われることは何ですか。
 働き始めてからずっと同じところで働いているので、自分の能力が他で通用するのかということに不安がありますので、どこでも働けるように自分を訓練していきたいと思います。

17)今後も日本語教師を続けていきたいと思いますか。また、それはなぜですか。
 自分には日本語教師しかできないと思うので、今後も続けて生きたいと思います。

18)後輩へのメッセージをお願いします。
 大学でのすべての経験がこれからにつながってくると思います。日本でいろんな人に 会い、いろんなことをするということは、様々な日本の文化、習慣、言葉に出会うということです。その経験が、自分の核となり、日本語教師としての指針となってくると思います。
 つい大学時代には、日本語教育について勉強しているということで、海外の事ばかりに目を向けてしまいがちですが、海外に行くと「日本ではどうなのか」ということをよく聞かれます。伝統文化よりは、日常生活に興味を持つ人のほうが多数です。自分に様々な日本での経験がないと、なかなか答えにくいものです。
 家にこもって文法書を読むよりは、どんどん外に出て、色々な人と話してみてください。
 卒業後すぐ、日本語教師になれなくても、日本のビジネスシーンを経験するということはすばらしいことです。たくさんの学校でビジネス日本語を教えることのできる先生を探しています。どんなことも、まわり道だと思わないで、いろいろチャレンジしてみてください。